FDBmobler

FDBモブラー企画デザイン担当責任者 就任60周年

ヨーエン・ベックマークの名作に再注目!

2018年9月21日[金] - 2018年12月31日[月]

2018年9月21日[金] - 2018年12月31日[月]

since1958 ヨーエン・ベックマーク キャンペーン

ヨーエン・ベックマークがFDBモブラー(デンマーク生活協同組合連合会 家具部門)の
企画デザイン担当責任者に就任して、今年でちょうど60周年を迎えます。
1958年から約10年もの長くに渡って4代目の責任者を務めたベックマークは、
FDBモブラーの企業理念を受け継ぎながらも、その時世に合致するよう彼なりの考えも込め、
多くの作品を世に送り出しました。

J80をはじめ、それに続くシリーズからは彼が注いだ情熱を至る所に見てとることができ、
半世紀以上を経た今、改めて注目を浴びるデザインとなっています。
そんな彼のデザインに広く親しんでいただくべく、
全国のFDBモブラー取扱店にてキャンペーンを開催致します。

■ 期間 : 2018年9月21日[金] - 2018年12月31日[月]
■ 対象商品 : J80、J81、J82、J83、J83Bの全カラー
■ 対象店舗 : 全国の FDBモブラー取扱店
■ 概要 : 期間中に対象商品をお買い物いただくと、特製ポスターをプレゼント致します。

ヨーエン・ベックマークの特製ポスター
今再注目のデザイナー、ヨーエン・ベックマークをモチーフに
彼の姪であるイラストレーター、トリル・ベックマークが繊細なタッチで描いた躍動感あるヨーエンの肖像画。
気取らずお部屋に飾ることのできるポスターが、
数々の名作が生まれる起点となった1958年からの節目となる年に花を添えます。

Jørgen Bækmark(ヨーエン・ベックマーク)1929-

1958年にFDBモブラー4代目企画デザイン担当責任者に就任。
社会繁栄に伴い「民衆の為の家具造り」という同社の哲学にこだわることなく、軽くて頑丈な扱い易い家具、輸送を考慮した組立てや分解が簡単な製品を世に送り出しました。
ヨーエン・ベックマーク インタビューはこちら

illustrator | Torill Bækmark(トリル・ベックマーク)

FDB Møbler 4代目企画デザイン担当責任者のヨーエン・ベックマークを叔父にもつ、トリル・ベックマーク。
水彩画を得意とし、コペンハーゲンを中心に活動。
雑誌社やファッションブランドにイラストを描きおろしており、
彼女が描く美しい線のイラストはたくさんの人を魅了しております。

ヨーエン・ベックマークのデザインが注目される理由


“世界一予約の取れないレストラン”noma姉妹店「108」。2015年コペンハーゲンにオープンし、世界から注目を集めている。こちらでもチェアJ80を採用 https://108.dk/

世界的に活躍するデザインユニット、スペース・コペンハーゲンがインテリアを担当し、
2015年にコペンハーゲンにオープンしたレストラン「108(ワン・オー・エイト)」。
“世界一予約の取れないレストラン”とも称された「noma(ノーマ)」の姉妹店として注目を浴び、
その店内に採用されたのがヨーエン・ベックマークの代表作「J80」でした。
ともにデンマーク王立芸術アカデミーで学んだ後、2005年にユニットを設立した彼らは、
空間だけでなく、家具デザインも手掛け、その個性的なアイデアで人々を魅了しています。
「長時間座っていても疲れない座り心地かつタイムレスなデザイン」と
スペース・コペンハーゲンが讃えるJ80には、彼らが目指す家具の姿があったのです。

J80の魅力

有名レストランでも使用されている、ヨーエン・ベックマークの代表作「J80」

地中海地方の農家に見られた伝統的な藁紐の編み方を踏襲し、ペーパーコードの座面が採用された「J80」。 その素材から柔らかそうな印象を受けますが、3本の紙紐を撚ることでファブリック製のものにも劣らない強度を誇ります。 自然由来の素材同士オークやビーチのフレームとも相性が良く、1台で2つの素材感とその経年変化を楽しめるチェアです。 そして丸棒からなる簡素とも言えるフレームには、人々の日常に馴染む美しさを求めるFDB Møblerの哲学を垣間見ることができます。


“世界一予約の取れないレストラン”noma姉妹店「108」。2015年コペンハーゲンにオープンし、世界から注目を集めている。こちらでもチェアJ80を採用 https://108.dk/

また、世界的に活躍するデザインユニット、SPACE Copenhagenがインテリアを担当し、2015年にコペンハーゲンにオープンしたレストラン「108(ワン・オー・エイト)」。“世界一予約の取れないレストラン”とも称された「noma(ノーマ)」の姉妹店として注目され、その店内のチェアに「J80」が採用されたことで再評価されている、ヨーエン・ベックマークの代表作。SPACE Copenhagenは「J80」を「長時間座っていても疲れない座り心地かつタイムレスなデザイン」と讃えています。

J80

J81の魅力

背板とアームレストの連続が織りなす曲線が美しい「J81」

蒸気の熱によりひねりを加えた背板は、上から見ると綺麗な弧を描いています。 J80にアームレストが加わった「J81」では、その背板とアームが円を描くようなデザインになっており、よりゆったりと過ごしたい時に最適。実際に座ってみるとその丸みに背中がフィットし、座面とも相まって自分のためのチェアと思うほどの座り心地を体感していただけるでしょう。 J81

J82の魅力

何時間座っても疲れないゆったりとした広さのイージーチェア、「J82」

「J82」は、アームレストのあるJ81のイージーチェアとしてデザインされましたが、シリーズの中でも、何時間座っても疲れない作りをさらによりゆったりと座れるように、幅を約29cm大きくした79cmに。シートハイもソファーと同じくらいの高さの36cmに設計されています。 この「J82」と、普段の疲れを癒しながら、ゆったりとした時間をすごしてみてはいかがでしょうか。 J82

J83・J83Bの魅力

オットマンとしても、スツールやサイドテーブルとしても使える「J83」「J83B」

FDBモブラーは他社と比べ、スポークとペーパーコードの生産に優れており、ペーパーコードの座面はその優位点を生かし、J80をはじめとするこのシリーズでも採用されました。 家具生産に非常に厳しかったヨーエン・ベックマークは、使い勝手を重視し、座面のペーパーコードがどの向きで座っても、座り心地がよくなるように考えて設計しています。 ペーパーコードの座面は、使っていくうちにやわらかく変化していき、使う人の体に合わせて、優しく包み込んでくれ、年月とともにもっと心地の良いものへと変わっていきます。

J82に合わせてデザインされたこの「J83」は、オットマンとしてJ82と合わせて使っていただく事で、ゆったりとした時間をより良いものへと変えてくれます。また、スツールやサイドテーブル感覚でもご使用いただけ、お部屋にアクセントを与えてくれる商品です。 J83 J83b

ヨーエン・ベックマーク インタビュー

ヘッドデザイナーが語るFDBモブラーとは?

FDBモブラーのデザイナーで唯一ご健在のヨーエン・ベックマーク氏、御歳89才。2016年9月、コペンハーゲン中央駅前のホテルNIMB内レストランにて。にこやかな笑顔でグリニッチスタッフ(以下グ)を出迎え、一緒にランチをしながらインタビューに応えてくれました。偉大なデザイナーであることを忘れさせるような、お茶目な一面も垣間見せてくれたベックマーク氏(以下ベ)のFDBモブラーに対する想いとは?

グ)最近デンマークのレストランでベックマークさんのチェアを見かけることが多くなりましたね。実は日本でもプロジェクト案件の問い合わせはベックマークさんのチェアがとても多いんですよ。ここにあるのもそうですよね。

ベ)はい、J80ですね。普段自分がデザインしたものが納品されているのを見る機会はあまりないのですけどね。

グ)どのような経緯でFDBモブラーの仕事を始めたのですか?

ベ)もともと一般のデザイン事務所で働いていましたが、その職場での仕事に物足りなさを感じていました。その時ちょうど友人を介してFDBモブラーでデザイナーを募集しているという話が入ってきたんです。そこで自らFDBモブラーへ電話を掛け、応募してみました。

グ)晴れて採用となったベックマークさん、最初はどのような仕事から始めたのですか?

ベ)当時のFDBモブラーのヘッドデザイナーだったアイヴァン・ヨハンソンのアシスタントとしてキャリアをスタートしました。デザイナーとしての仕事は、主に現場からの声をもとにデザインを起こすことが多かったです。本当に苦悩しましたよ。私は機能や品質や美しさを求め続けていましたが、実際に物を作る職人はそれよりも効率的で素早く作れるものを優先したい要望が強く、また会社からは一般の人たちにも手の届く価格帯の実現を指示されていましたから。デンマーク最大の小売店として手頃な価格というのは決して譲れないものですからね。双方からたくさん怒鳴られました(笑)

グ)ベックマークさんの代表作J80シリーズについて教えてください。

ベ)このデザインは、FDBモブラーが他社に比べて背面に使う丸棒のスポークやペーパーコードの生産に優れていた利点を活かしてデザインしました。ファブリックの張地でないペーパーコード座面に「どの向きに座っても心地良さを感じることが出来るか」に重きを置いて、使い勝手を一番に考え設計しているんです。それに使う人や使う場面をイメージして、他の家具との調和も取れるデザインかどうかも考慮しましたね。スポーク1本に至るまで生産コストを見直して、なるべく低価格で市場へ提供できるよう議論を重ねました。

グ)デザイナーとして影響を受けた人物は誰かいますか?

ベ)やはりコーア・クリントですね、そしてボーエ・モーエンセンは特に。ボーエ・モーエンセンはFDBモブラー初代のヘッドデザイナーですが、働いた年代が違うので、職場で顔を合わせて仕事をすることはなかったです。でもその仕事ぶりは社内で語り継がれていたんですよ。家具の生産に対して本当にストイックな姿勢を持っていたし、物事の深い考え方には多くの刺激を受けました。

グ)FDBモブラーでのご活躍後は若い人たちへの指導に従事したと聞いていますが。

ベ)はい、デザインの世界を志す学生のために教壇に立って、家具作りのイロハを伝え続けました。私がFDBモブラーで学んだこともね。「自分が作りたいものでなく、買い手のことを考え、適正価格の実現を」と自分が実際に悩み苦しみ学んだことを学生に教えました。

グ)現在はどのような毎日を送っているのですか?

ベ)妻は他界しているので、今は一人で暮らしています。毎日やらなければいけない家のことがたくさんあって、メモをしながら一つひとつ家事をするのが日々の日課ですね。時々パーティーに出掛けたりして、外に出て人と会い、アクティブに過ごしていますよ。そうそう、最近はアイスランドを自転車で一周しました!

グ)日本にはどのような印象をお持ちですか?

ベ)日本のものづくりのシンプルさにはとても影響を受けました。一度も日本を訪れたことはないですが、ぜひ次は日本で、みなさんに私の想いを直接お伝えしたいです。